こんにちは^^
副業アドバイザーのから坊です。
副業と同じ読みの言葉に「複業」があります。
またこの「複業」には、似た意味の言葉に「ポートフォリオワーカー」があります。
「複業」もポートフォリオワーカーも、副業に比べてよりポジティブに複数の本業に取り組むイメージです。
今回は、「複業」やポートフォリオワーカーを意識した心構えで副業に臨むことの意義についてお話しします。
それでは、行ってみましょう。
副業と複業の違い
そもそも副業とは、本業を補う副収入を得るための仕事を指すのが一般的です。
主たる生計手段である本業がまずあって、本業にかけるべき労力や時間を損なわない範囲でやる前提の仕事のことです。
これに対して「複業」は、「同時に複数の仕事をもつこと」以上の明確な定義はありません。
ただし「複業」は「ダブルワーク」や「パラレルワーク」とも呼ばれるとおり、複数の仕事に正副の区別をつけずに取り組むことを指す場合が多いです。
複数の本業を並列で同時進行させていくイメージですね。
副業があくまで本業を補うものなのに対して、「複業」は複数の仕事のどれもが本業といえるのです。
どれもが本業と言っても、必ずしも収入が同等であることを意味するわけではありません。
人によっては、それぞれの仕事にかける時間や労力、情熱などが同等な場合もあるでしょう。
つまり副業と「複業」との違いは「取り組む姿勢」や「本気度」と言えるのかもしれません。
ポートフォリオワーカーのもたらすもの
「複業」に近い意味で「ポートフォリオワーカー」という呼び方があります。
投資家が分散投資する際の金融資産の組み合わせを「ポートフォリオ」と言いますが、ポートフォリオワーカーはスキルを分散して複数の仕事を組み合わせる人を指します。
「本業と副業」「正と副」という分け方はせず、自分らしく生きるために必要な複数の仕事を持つという考え方です。
ひとつの仕事に注ぎ込んでいた時間と労力を分散させるわけですから、フルタイムの正社員という雇用形態ではなくなることも想定されます。
フルタイムの勤務で無くなれば本業の給料は減少するでしょう。
その代わり、ポートフォリオワーカーには以下の利点があると考えられます。
ポートフォリオワーカーの利点
- 自分のスキルを差別化できる
- 失敗を恐れず前向きな姿勢になれる
- 失職のリスクを分散できる
それぞれについて見ていきましょう。
自分のスキルを差別化できる
複数の仕事を組み合わせて片手間ではなく同等に取り組んでいけば、その組み合わせの産物として自分だけの特別なスキルや発想、視野を得られることが期待できます。
それぞれの仕事単体では差別化が難しくても、複数の仕事のスキルを掛け合わせることによって、自分だけの価値を創造できる可能性があるのです。
失敗を恐れず前向きな姿勢になれる
本業がひとつであれば、失敗を恐れて守りに入ってしまいがちです。
この守りの姿勢は柔軟な思考の妨げとなり、時代の変化に乗り遅れてしまう恐れがあります。
複数の仕事に本業として取り組むことで、失敗を恐れずより挑戦的な姿勢で臨むことができるのです。
失職のリスクを分散できる
多くの産業には寿命がありますが、その直前にならないと寿命を迎えることに気付きません。
1つの会社や業界に依存してしまうと、時代の変化や景気の変動に飲み込まれ、大幅な収入減や最悪の場合は失職してしまうこともあり得ます。
しかし複数の仕事に本業として取り組んでいれば、いざと言う時のリスク分散になるのです。
まさに投資におけるポートフォリオと同じ考え方です。
ポートフォリオワーカーの心構えで副業に臨む意義
ポートフォリオワーカーは、ひとつの仕事にフルタイムで従事するという一般的な働き方とは異なるため、誰もが飛び込んでいけるものではありません。
そもそも会社が時間短縮の勤務形態を認めていなければ実現不可能ですし、会社が時間短縮勤務を認めたとしても、本業の給与が減ることについて家族に同意してもらう必要があります。
しかしポートフォリオワーカーの取り組む姿勢やリスク分散の考え方などは、副業をするうえで大いに参考になります。
特に副業を「仕方なく」「手っ取り早く」ではなく、「情熱をもって」「時間を掛けて」大きく成長させたい人にとっては、ポートフォリオワーカーと同じ心構えで臨むことをお勧めします。
仮に副業の目的が副収入だけだった場合は、長く続けることは苦痛になります。
労力を換金するためだけの副業は、続けていくのがツラいものです。
長く続けていくつもりが無ければ、その副業は自分のスキルアップには繋がりません。
それなりの意識でやる副業は、それなりにしかならないのです。
これに対して「複業」を目指す人は、単に収入を補うためだけでなく、働き方の自由度を上げたり、スキルの差別化を図ったり、予測不能な将来に備えたりという、より将来を見据えた目的のためにやる場合が多いのが特徴です。
好きなことであれば、当面は稼ぎに大きな期待ができなくても、熱意をもって楽しみながら続けることができます。
スキルアップを焦らず待つことができるのです。
さて、企業にとってもポートフォリオワーカーは今後歓迎されるようになる可能性があります。
日本の労働人口の減少や産業構造の変化等により、必要な人材を必要な時だけ確保するという雇用形態がスタンダードになるかもしれません。
フルタイム勤務の正社員は管理職だけで、技術者は複数の会社を掛け持ちするという雇用体系です。
企業にとっては、掛け持ちされるのは本心では歓迎できることではありません。
社員に対して競業禁止を解くことになりますし、情報漏洩の対策も必要になります。
しかし掛け持ちを認めることで優秀な人材に残ってもらえることも期待できるのです。
まとめ
「複業」やポートフォリオワーカーは、実際にやるとなると本業や家庭の制約などで実現に壁がある人は多いでしょう。
しかし、自分らしく生きるために必要な複数の仕事を持つという意識は、前向きで魅力的です。
実際には「複業」はできなくても、この意識を取り込んで副業に臨みましょう。
仕方なくではなく、好きな副業や興味のある副業に前向きな姿勢で取り組めばこそ、長続きしますしスキルはアップしていくはずですから。
以上、から坊でした。