こんにちは^^
副業アドバイザーのから坊です。
テレワークの普及に伴い、クラウドソーシングに登録して副業をする人が増えています。
自宅での本業終了後、すぐに副業に着手できるという手軽さがウケているようです。
確かにクラウドソーシングの案件を見ると、高度な専門知識が必要な仕事だけではなく、文章が書ければ初心者でも対応可能なものも多く見られます。
しかし手っ取り早いだけに、隙だらけのまま受注して痛い目に遭うワーカーが多いとも言われます。
今回は、特に初心者が陥りやすいクラウドソーシングのトラブルと、その回避策について説明していきたいと思います。
それでは、行ってみましょう。
初心者向けクラウドソーシング案件の特徴
トラブルに備える前に、初心者向けのクラウドソーシング案件の特徴として、報酬がとても安いことを覚悟する必要があります。
数か月以内の期間でできるだけ稼ぎたいと思ったら、クラウドソーシングという選択肢はお勧めできません。
最低単価が定められている時間給の仕事の方が、一般的には稼げると思います。
専門的なスキルが無い副業初心者にとってのクラウドソーシングのメリットは、実戦を積みながら技術を身につけられること、移動が不要で自宅で働けること、細切れの隙間時間を活かせること、などです。
これらを享受できるなら報酬が安くても仕方がない、と納得した上でクラウドソーシングに臨むことが結構大切だったりします。
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クラウドソーシングの初心者向け案件は報酬が安いうえに、初心者ワーカーを狙って騙そうとするクライアント(発注者)もいます。
そんな奴らは「どうせ勉強代だと思って泣き寝入りするだろう」と思っているフシすらあります。
もちろん真っ当なクライアントもたくさん居るのですが、隙を見せないようにしましょう。
副業初心者のクラウドソーシングのトラブル5選
ワーカーのクラウドソーシングでの経験値は、実績を見ればわかります。
悪質なクライアントは初心者を狙って罠を仕掛けてきたりしますので、「良い人そうだ」と油断してはいけません。
副業初心者がクラウドソーシングで遭遇しやすいトラブルは、大きくわけて5つです。
- 報酬が支払われない
- 条件の認識相違
- 不正行為に加担させられる
- 商品を購入させられる
- 個人情報を抜き取られる
それぞれ見ていきましょう。
報酬が支払われない
主に大手のクラウドソーシングには「仮入金(エスクロー)」という機能を持つものがあります。
契約が成立したらクライアントが報酬をサイト運営に預けて、納品物にクライアントが承認したらサイト運営が預かっていた報酬がワーカーに支払われるという仕組みです。
ところが、「急いでいるから」と仮入金前に作業させて、納品後にトンズラする悪質なクライアントがいます。
また、納品物を見てから「受け取るに値しない品質」と難癖をつけて案件をキャンセルするクライアントもいます。
意図的に揉め事にして、報酬の踏み倒しを企てるやり口です。
条件の認識相違
これはクライアントとワーカーの事前の取り決めが不十分であったために、契約内容の認識が細部で一致せずに揉めるパターンです。
ただ、この類いの揉め事の中には、クライアントが初心者ワーカーを狙って、発注内容を意図的に曖昧に取り決めておいて、思い通りに仕事をさせようとするものが相当数あります。
ワーカーが不信感を持って抗議すると、とたんに激昂して罵り出したりします。
あまりの剣幕に気おくれして、悪い評価をされたくないと抗議を飲み込んでしまうワーカーも多いようです(これではクライアント側の思う壺なのでしょうけれど)。
初心者のワーカーには、この手の搾取をされた経験を持つ人は多いのではないかと思います。
不正行為に加担させられる
クラウドソーシングの多くのサイトで、クライアントとワーカーが直接契約を結ぶのは規約違反です。
サイト運営側としては商売あがったりなので、当然と言えば当然でしょう。
発覚すればアカウント停止になる場合もあります。
また直接取引は、契約上のトラブルや身元がバレる等、ワーカー側が痛い目に遭う可能性もあるのです。
多くのクラウドソーシングでは、外部サービスの規約違反に当たる仕事、例えば「サクラ行為」や「カラ出品」等を禁止しています。
「サクラ行為」はクライアントの意向に沿ったレビューやフォロー等を行うこと、「カラ出品」はオークションやフリマなどで手元に商品がないのに出品することです。
このような仕事を目にすると、初心者ワーカーはクラウドソーシングの仕事内容としては違和感を感じるものの、「私にもできる!」と飛びついてしまいがちです。
クライアントの指示に従っただけなのに、アカウントの停止どころか、外部サービスでの揉め事に巻き込まれることもあるのです。
商品を購入させられる
これもサイトによっては違反行為なのですが、永続的な発注を匂わせて「うちの作業はこのマニュアルに沿ってもらう」と商材を購入させたり、「定期的に発注するから入会して」と入会料を払わせたりする輩がいます。
これらは、お金を支払ったとたんに連絡がつかなくなるであろうと思われます。
クラウドソーシングのサイトで、ワーカーがクライアントに直接お金を支払う場面はありません。
クライアントからこのような持ちかけがあった場合は、絶対に受けないようにしましょう。
個人情報を抜き取られる
クライアントが個人情報を求めてくることがあります。
目的を明かされずに「会社のきまりなので」と言われて個人情報を渡してしまうと、どのように使われるのかわかりません。
名簿業者に横流しされる例もあります。
ただ例えば商品モニタの仕事で商品の配送目的ということであれば、住所と電話番号は渡さざるを得ないでしょう。
トラブルの予防措置
クラウドソーシングのトラブルを防ぐには、基本的には「あれは自分の落ち度だった」とあとで悔やむことがないよう、細かい確認を積み上げることが大切です。
このことはクラウドソーシングに限ったことではなく、契約全般で言えることではあります。
「細かいことを言ったらリピートされないかも」や「物分かりが悪いと思われたくない」などと思いがちですが、知らない相手に性善説で臨んではいけません。
トラブルに巻き込まれないためには、以下のような予防措置が望まれます。
- 利用規約を理解する
- クライアントの評価を確認する
- 受注条件を可能な限り詰める
- 仮入金(エスクロー)確認後に着手
- 証拠を保全する
- 徹底的にコミュニケーションをとる
- 個人情報を渡さない
- 背伸びをせず見栄を張らない
- 直接契約をしない
それぞれについて見ていきます。
利用規約の理解
クライアントの担当者の指示に任せていると、気付かぬうちに規則に違反していることもあり得ます。
面倒くさがらずにクラウドソーシングの利用規約をしっかり読んで理解しましょう。
まず冒頭近くにある「定義」で基本的な言葉を把握しておかないと、その後の話についていくのが大変になります。
なおサイトごとに定義される言葉が微妙に違っていたりします。
例えば仕事を受託する者はクラウドワークスでは「ワーカー」ですが、ランサーズでは「ランサー」と呼びます。
とにかく、クラウドソーシングはまず利用規約からです。
クライアントの評価を確認する
クラウドワークスでは、クライアントとワーカーがお互いを評価する機能があります。
クライアントの過去の評価は、その人の仕事を受けるかどうかを検討するうえで重要な参考情報になります。
トラブルに近寄りたくなければ、満点に近い「4.5以上」のクライアントの仕事を選びましょう。
評価が低いクライアントの仕事は避けるべきです。
なお後述しますが、評価が無いクライアントも、評価が低いクライアントと同じくらいダメです。
受注条件を可能な限り詰める
作業中あるいは納品後にクライアントと揉める原因の多くは、契約内容が曖昧なまま仕事を進めてしまうことにあります。
揉めるのはだいたい仕事内容の変更や追加、納期の前倒しなどですが、契約内容が細かく詰め切れていなかったことに起因することが多いのです。
ワーカーにとっては仕事内容の変更や追加でも、クライアントの認識では「大筋で合意していた内容を詰めただけ」ということもあるのです。
悪質なクライアントは、故意に条件を曖昧にして契約し、低料金のまま仕様を追加したり仕事の範囲を広げたり、という手を使ってきます。
自分の請負う範囲を「ここまで」と明確に合意しておかないと、あとから作業を増やされても契約外だと主張する根拠がなく受け入れざるを得なくなったりします。
受けようと思った仕事をイメージし、作業工程を細かく洗い出し、不明点は契約前に確認することが大切です。
仮入金(エスクロー)確認後に着手
仮入金(エスクロー)の機能があるサイトでは、たとえ「今すぐ着手して!」と言われても、仮入金前に着手してはいけません。
経験が浅いクライアントであれば仮入金の存在を知らない可能性もあるので、「仮入金後速やかに開始いたします。納期に間に合わせるためには●●日までの仮入金をお願いいたします。」と促してみましょう。
仮入金の機能は、クラウドワークスやランサーズ、クラウディア等の大手を利用するメリットのひとつです。
実は仮入金にも重大な抜け道があるのですが(クライアントは納品を承認せずにゴネ続ければ仮入金が戻ってくる!)、この仕組みが無いよりはワーカーは安心して仕事に着手できます。
証拠を保全する
クライアントと揉めた時に、言った言わないの水掛け論では自分の主張が通りません。
サイトの運営や弁護士等に相談する場合に、クライアントと取り決めた証拠は絶対に必要です。
相手に確認したやりとりは証拠として押さえておきましょう。
徹底的にコミュニケーションをとる
納品後のトラブルを避けるためには、クライアントとの詳細な取り決めが必要です。
そのためには、クライアントとのスムーズな情報連携が重要になります。
意思疎通がうまくとれないクライアントの仕事は受けるべきではありません。
こちらからの仕様確認の質問に対して、のらりくらりと曖昧な返答をしたり、返答がなかなか来ないクライアントの案件は見送るべきです。
クラウドソーシングの仕事は、双方で取り決めたことが全てなのです。
個人情報を渡さない
会社に隠れて副業をしている人は、クラウドソーシングのクライアントに身元を明かさないようにしましょう。
会社に隠れていなくても、クラウドソーシングで本名を明かす必要はありません。
クライアントの多くは「知らない人」ですので、個人情報を知られたらどう使われるか分かったものではありません。
そもそもクラウドソーシングは、匿名で仕事ができることがメリットのひとつと言えますので、できれば個人情報を求められる仕事は避けたいものです。
背伸びをせず見栄を張らない
クライアントに馬鹿にされないように背伸びして見せたい気持ちはわかります。
しかし初心者であることはすぐにバレてしまいます。
身の丈にあった仕事を受けないと、クライアントを満足させられず悪い評価をつけられて、損をしてしまうことも考えられます。
初心者であることを開き直って、焦らず地道に実績を積んでいくしかありません。
直接契約をしない
直接契約は多くのサイトで規約違反にあたるうえに、トラブルの元でもあります。
クライアントから直接契約を持ちかけられて、気に入られたと喜んではいけません。
違反を承知で受けてしまうと、トラブルが起きても相談先がなくなってしまいます。
直接契約ではなく、クラウドソーシングのサイト内で指名依頼をしてもらえる存在を目指しましょう。
初心者のうちは特に、サイト内で実績と評価を稼ぐ方が安全です。
複数アカウントを持てるということ
クライアントとワーカーの双方がお互いを評価する仕組みは、不正行為の抑止に一定の効果があると思います。
しかしながら、それでもクライアントとワーカーは騙し合い・バカし合う関係のようなところがあります(多くの場合、騙すのはクライアント側なんですけどね)。
なぜなら、サイトによっては両者とも本人確認が必須ではなく、匿名が可能なうえに、アカウントを複数持つことができるからです。
悪い評判が立とうがアカウントが停止されようが、別のアカウントでやり直すことができてしまうのです。
トラブルに遭ったら運営サポートへ相談を
クラウドソーシングのサイト内でトラブルに遭遇した場合は、サイト運営のサポートに相談しましょう。
ただし、サイト内で最も多いと思われるクライアントとのトラブルについては、原則として当事者間で対応すること、とあります。
例えばクラウドワークスのサポートページには、以下の記載があります。
【共通】トラブルが起きた場合
当サービスは、ワーカーとクライアント様がウェブ上で業務委託契約を締結するためのプラットフォームとなっております。
そのため、ご契約内容ややりとりにおいて何らかのトラブルが発生した場合、ご依頼方式を問わずその対応はご契約の当事者である会員様間にておこなっていただく必要がございます。
もしトラブル解決のためのアドバイスが必要な際は、下部の「それでも解決しない場合は?お問い合わせ」より、その旨をご記載の上、クラウドワークス事務局までお問い合わせください。
クラウドワークス>よくある質問(【共通】トラブルが起きた場合)
要するに、サイト運営会社は契約締結の場を提供しているにすぎず、トラブル解決はあくまで当事者間で、ということです。
それでもサイト運営のサポート窓口に問い合わせれば、過去の事例に基づきアドバイスをしてくれます。
特に報酬の踏み倒し等のトラブルに遭った場合は、泣き寝入りせずに必ずサイト運営に相談しましょう。
メッセージやチャット、納品物などの証拠を添えて被害までの経緯を説明すれば、サイト運営が仮入金の報酬を送金してくれる可能性もあります。
また、クライアントから商品等の購入や有料サイトへの入会を要求された場合も、速やかにサイト運営へ相談すべきです。
まとめ
自宅でWebライターを目指したい人や、細切れの隙間時間を活用したい人にとって、強い味方になるのがクラウドソーシングです。
しかしクラウドソーシングの契約は、相手のペースに任せると痛い目に遭ったりします。
とにかくクライアントと明示的に取り決めたことが全てですので、自分が請け負う内容を細かく相手と確認して、証拠に残すことを徹底しましょう。
経験を積むことで、隙を見せない契約交渉術も身に付いてきますよ。
仕事のスキルだけでなく、契約のスキルも持ち合わせているのがプロというものです。
以上、から坊でした。